ロングスリーパーと夜型の話

エッセイ

子供のころからよく寝るタイプの人間です。ずっと若いからだって思ってたけど、30歳手前になっても相変わらず9時間くらい寝ないと眠いし、朝起きられないしで、年を重ねてもいまだに変化がありません。気になったので調べてみたのと、自分の振り返りをまとめます。

ロングスリーパーと夜型の正体

端的にいうと「ロングスリーパー」は、疲労やストレス・遺伝・体質によってあらわれるものらしい。病気じゃなくて、長時間の睡眠(約9時間以上)が必要な人。

ほかに6時間以下の睡眠で元気に暮らせる「ショートスリーパー」、どちらにも属さない「バリアブルスリーパー」という種類があるんだそうです。

そして「朝型・夜型・普通型」は遺伝子レベルで決まっているのだそう。背が高いとか低いとか、爪が丸いとか四角いとか、そういう感じで生まれついて決まっているとのこと。

(え?じゃあなかなか夜寝てくれない子どもって、生まれつき夜型なのでは?でも朝型の人間生活になじむために、矯正されているの…?辛くない…?って思った)

それを知って、とりあえず今までの自分の生活を振り返りつつ考えてみました。

小学生~中学生

幼稚園までの記憶はないです。小学生~中学生のころは毎日夜8~9時に自分から布団に入って眠る子どもでした。「早く寝なさい!」って言われた記憶もなし。土日もよく寝てました。

でもなぜか全然、朝起きられない毎日でした。「遅刻するよ!」って起こされて起きて、必死にパンやおにぎりを口にくわえながら学校に走っていました。(漫画でたまに見るけど私にとっては日常)

そして午前中の授業は全然集中できません。なんだかぼーっとして眠かった。たくさん寝てるのになぁって思ってました。寝ても寝ても眠いから、体がおかしいのかな?とも思ったけど「若いから眠いのは普通」って言われ続けて、そんなもんか~と思うようにしました。

学校の勉強は全然聞けなかったけど、放課後に通信教育とか塾をやってて、その勉強は集中できました。(夕方だからなのか、先生が良かったのか、わからない)そのため学校のテストはそこそこ抑えていました。

でも、学校の先生からしたら授業態度悪くて(話聞いてないしノートも適当)、テストで点数だけ取るっていう嫌な生徒だったから、成績は微妙でした。そりゃそうだよな~と納得していました。

高校~大学

高校生になってすぐ放課後にアルバイトを始めて、そのバイトの時間は頭もさえてるし内容も楽しかったので、いきいきと働いていました。

帰宅したらなるべくすぐ寝るんだけど、頑張っても6~7時間くらいしか睡眠をとれず、すぐに朝がやってくるので、起きるのが辛い毎日に。学校は相変わらず授業が全然頭に入ってこないし、面白くないしで、もうノートもほとんどとることなく、寝ていました。

その頃には塾も行ってないから、テストはいつもクラスで最下位争い。でも出席だけはしていたからか、通知表に1や2が付くことはありませんでした。(先生たちありがとう)おかげでなおさら私は、勉強をしなくなっていきました。よいこはマネしないでください。

バイトは毎日のようにしてて、掛け持ちもしたりして、さらに彼氏ができたりしたらどんどん睡眠時間が削られていきました。(学校の交通費を稼ぐのに必死)朝起きられなくて、昼頃登校したりする日もありました。

それでもどうにかこうにかして大学に進学できました。(高校の先生ありがとう)

大学の授業は比較的面白かったので、集中できることも増えました!学校が忙しくて一時アルバイトを減らしたのもよかったです。

とはいえ1限に起きられなかったせいで、同じ単位を何度も落としたりしました。4年かけてどうにか取り返して、ここもなんとか卒業できました。(教授ありがとう)

社会人になってから

無事に大学を出て保育士として就職。もちろん早番があって、起きなきゃいけない日々の始まりです。お金をもらっている以上、遅刻できないというプレッシャーから、寝坊はなくなりました。ただ休日の反動がすごくて、それはそれは丸一日くらい眠っていました。

毎日家帰ってからの風呂とご飯が面倒で仕方がなかくて、とにかく眠い。でもお酒飲みたいし、ゲームもしたい。欲望が戦う日々。

仕事中は眠くてぼーっとすることもあったけど、それより人間関係のストレスの方が上回っていました。子どもから目もそらせないので、いつもピリピリ。

ただ数年して職場に慣れてきたころには、「すごく眠いので注意散漫です」と宣言して、ちょっと寝たりぼーっとしながら過ごすこともできるようになりました。コーヒーもたくさん飲んでた。今もたくさん飲んでます。

もちろんそんなわがまま言えるようになる頃には、周りの人たちの休憩時間をのばしたり、仕事きつくないように書類とか配慮して調整もしつつ、なるべくみんなで平等に仕事できるようにしました。

そうこうしているうちに仕事のストレスで眠れなくなってしまいました。そして体調を崩すようになって、迷惑をかける前に辞めようと思って、辞めることに。もちろんそれまでも迷惑はかけてたと思うけれど…。

すごく眠いのに眠れない、疲れているのに眠れない、その状態で朝通勤電車に乗っていると、心臓が激しくドキドキして、死ぬのかな?と思うことも度々ありました。(辞めたら全部治りました。)

フリーランスになって好きなだけ眠れる期間があって、本能のままに生きてたら、明け方4時過ぎに寝て、昼の12時以降に目覚めるようになってしまいました。たまに午前中に頑張って起きたりするけど、自分でもひくほどにイライラするし、なにより継続できず…努力不足もあるけれど…

ロングスリーパーか否か

ここ最近1年くらいを振り返ると、仕事したりどこか出かけたり、何もしてない日も、「好きなだけ寝ていい」という条件だったら、少なくとも9時間は寝てる、って気が付きました。

子供のころもそのくらい寝ていたし、忙しくて寝れてなかったときはずっと睡眠足りてなかったんだろうなーと思います。

睡眠によって勉強も仕事も左右されている場面が度々あったので、とりあえす睡眠って大事なようです。(でもさ、学生の頃って寝なくても大丈夫だぜ!オールしちゃうぜ!みたいなのがかっこいい的な…そういう風潮…あったじゃん…?寝なくても平気な人間になりたかったんだよ、たぶん…なれなかったけど…)

ただ6時間睡眠のころも、支障ありつつもまあ生きてはいたから、もしかしたらロングスリーパーとは言い切れないのかもしれない。わからない。これから年齢重ねたらまた変わるかもしれない。

ただ「遺伝」を考えると、私の祖母がすごく長く眠るタイプの人で、年とってもそんなに寝れるんか!っていうくらい寝るので、隔世遺伝もあるのでは?と思ったりもします。

あらがっても仕方ないので、最近は「9時間くらい睡眠が必要だ」と考えて逆算して生活するようにしています。

夜型か否か

これも、やっぱり一概には言えないなーと思います。わからないです。でも、子どものころから今までをトータルして考えると、夕方以降の方が脳みそが働いている気がしています。

「午前中は脳がさえているので…云々」というのよく見るけど、個人的には午前中に頭がさえてたのは、夜通し何かしていてそのまま朝になってしまったときくらい。「朝だわ!元気だな!自分!」ってなるけど、結局昼に寝てしまう。

ネットで出てきた無料診断テストによると私は「超夜型」とのこと。今はそうなのかな、と受け止めつつ、今後はまた変わるかも。と思いつつ生活することにします。

HSPとロングスリーパー

「HSP」という気質がありまして、その人たちもどうやらロングスリーパーの人が多いらしいです。

私はこのHSP診断も「強」と出ていて、それならなおさら仕方ないよね!ってなりました。もう生まれついてきてしまったものはあらがえないから、全部付き合っていくしかない。

生きているといろんなマイノリティを知るし、世の中には知らないことがまだまだいっぱいあるなぁと思います。

でもなんか多分、みんなそれぞれ何かしらのマイノリティだから、争わないで生きていけたらいいよね。みんな違う人間なんだからわかりあえなくて当然だし、正しさとか間違えとか、それも誰かが決めたことだし、いちいち揉めても解決しないし。

だから「朝起きられない」とか「眠れない」とか悩んでいる人に、「努力不足」とか「気合が足りない」とか簡単に言わない世の中になるといいな。

睡眠のことで社会に適応できないかもと悩む人へ

私自身、学生の時は社会人になっても朝起きられなくて遅刻してクビになって、働くところなかったらどうしようって結構本気で悩んでたときがあります。っていうか、今でも時々思っちゃうときあります。いわゆる社会不適合だなーって。

「朝が辛い」とか「眠い」とかって言うと、努力不足とか年齢のせいとかって言われるし、自分でもそうかもって思っちゃう部分もある。もしかして努力したら、朝型にもショートスリーパーにもなれるのかもしれないし。遺伝子だって覆せるかもしれない。しらんけど。

ただ少なくとも私は数年という短い期間でも会社で働けたし、今も生活リズム崩れてでもほそぼそ仕事して生きてるし、なるようになるんだな、とも思う。夜に脳みそ冴えるなら、いっそ夕方以降に働けばいいじゃない!とも思う。(保育士するなら午後勤務とか夜に運営してる保育室とかシッターになるとかの選択肢も)

とりあえずやるだけやってみるしかないし、だめだったらいったん立ち止まって、もう一回考え直したらいいのかなって思います。だから絶望しないで、いろんな生き方、いろんな仕事、いろんな方法考えていきましょう。ロングスリーパーでも夜型でも、共にどうにか生きていこー。

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